【初学者必見】独学でやってもさっぱりな半導体の勉強方法

専門分野・参考教材

会社に入って、半導体事業部・電子事業部に配属された皆さん。

 

一番感じることは、半導体って意味不明で、何がわからないかわからない。

上司からわからないことを質問してくれっていうけど、

はじめのバンドギャップの原理がよくわかんない。

 

バンドギャップの原理を人から聞けばそうなんだと思うけど、

深く納得できない。

自分はいったい何をしているんだ、と

 

心の中で迷いながら仕事をしているのが本音だと思います。

 

安心してください、半導体業界に従事している人で、

バンドギャップ理論のことを

始めからきちんと理解できている人は1/10(10分の1)もいないです。

 

ただし、わからないままにしておくのも

今後の仕事がつまらなくなるだけなので

きちんと初めからお勉強する順序を教えます。

 

 3ステップあります。

①動画 電子立国を見る。

半導体と言えば、日本は過去の世界シェアを

50%牛耳っていた栄光の時代があります。

 

現在は凋落したと言われていますが、0%近くになったわけでもなく、20%のシェア率があります。

 

ウェハ、半導体装置、パワー系の半導体

においては依然として強いです。 

 

そのような背景も踏まえつつ、栄光時代にてTVで半導体特集がされ、

それが一般市民でもわかるようになっているので

まずはじめに見ることをお勧めします。

 

いきなり本を読むと、

何がなんだがわからなくなり、

自分って頭が悪いのか・・・

と自己嫌悪に陥りがちですが、

それは学びの順序が悪かっただけでそうではないです。

 

まずはわかりやすい動画から。

YouTubeで”電子立国”と検索して見れます。

 

1回見て、3か月後に2倍速で2回目を見直すと、

1回目を見てもわからないことが理解できていると思うので

自分の成長の実感と復習の目的で2回目を見てみるとよいでしょう。

②漫画

続いては漫画です。

 

電子立国では、広く浅く教えてくれてはいますが、

少し立ち入ったことは教えてくれないので

動画を見ただけでは仕事で使える知識にはなっていないです。

 

仕事で出てくる言葉がいくつかわかるようになったくらいです。

 

そんななかおすすめするのが、

半導体の原理もそこそこ触れている漫画をお勧めします。

 

バンドギャップの話、PN接合の話と

考えておきたい箇所を教えてくれます。

 

ちなみにこのバンドギャップとPN接合の部分を

本当に理解しようと思ったら独学だと不可能レベルです。

 

こういう感じなんだ、程度でよく

PN方向は電流流れるが、NP方向は流れない

などど覚えればOKです。

 

学術的な基礎からはかなり難しく、理解している人は極めて少ないです。

電圧をかけたら、エネルギー準位が下がる、などは

なぜそうなるか、と言われても答えられる人は少ないと思います。

 

ただ、この段階では深く考えずに

そういうもんなんだ、とまず覚えないといけないです。

 

逆に半導体素子の設計をしている人でも、

この根本の部分をわかっていなくても

その部分に直結する担当で無ければわからなくてもやっていけます。

(そんなんでいいのか、とは感じますが)

ただし、電流の流れ、耐圧、イオン注入あたりの担当の人はきちんと原理まで

わかっておくべきです。

③本

続いて本の紹介になります。

 

いきなり半導体の初学者が本を読むと

内容理解出来ず自己嫌悪に陥る分野ですので、

きちんと①と②の順序を踏まないと詰みます。

 

最後、本の紹介になりますが、

このパートが果てしないくらい長いです。

 

まず、半導体の根本原理については末尾で紹介している

はじめての半導体デバイス

がベストです。

 

半導体において、

はじめての、よくわかる

などと書いてある本は多数ありますが、

全然初心者を置き去りにするような内容だったり

ちんぷんかんぷんな内容だったりと

困る本がたくさんあるので、下手にタイトルだけで決めない方がいいです。

 

はじめての半導体はバンドギャップのところが丁寧にかかれているので

そこからきちんと学びたい!という人にとっても良いです。

 

続いては半導体工場全般について

半導体工場のすべて

という本を見れば、

一通り工場の中身、プロセスがわかります。

 

一通りと言っても、知っておくべき知識であり、

全部知ろうとするとけっこうな量です。

 

内容はわかりやすく、スタートとしては良いと思います。

 

より詳細なプロセスを知りたい場合は

はじめての半導体プロセス

がおすすめです。

 

こちらは、はじめての、と書いてありますが

実践で使えるレベルまで書いてあるので

ここまで読めれば、これ以上の知識はひとまず不要と思います。

 

ここまでで、

バンドギャップ??

プロセスって経過??

と意味不明なワードが出てきてしまっていると思いますが、

 

順番通りに学べば、

あ~これを指しているのね

とわかります。

 

時間的な目安は

①電子立国が1か月

②漫画が2週間

③はじめての半導体デバイス 1か月

 半導体工場のすべて 1か月

 はじめての半導体プロセス 1か月

といったようなスピード間になると思います。

おすすめのKindle本 

自分の本の紹介で恐縮ですが

初学者(昔の自分)に向けてKindle本を出版しています。

嬉しいことに星4以上の高評価を多数得ており、分かりやすいと評判です。

是非、そちらも参照ください。

 

・半導体

・半導体プロセス

・パワー半導体

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スマホのアプリでもKindle本を読むことが出来るため、

気軽に読んでみてください。

 

もし、Kindle本を数多く読むのであればkindle端末をお勧めします。

Kindle端末はスマホよりも画面が広いため読みやすく、

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夜の多少雨が降っているバスの待ち時間など、読める状況は増えます。

 

 

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発展

最後に、ここまで知っておけばばっちりな詳しい本は?

と気になる方に向けて。

 

以下の本が、これだけ理解しておけば

半導体を基礎からマスター出来ており、

社内でもわからないことがあったら相談されるレベルです。

 

ただし、内容に数式が満載なので、

これまで紹介した後にこの本を読んだとしても

かなり苦労すると思います。

 

今まで定性的に学んだ内容が

数式で書くとこうなるんだ、

 

という参考としてみてもよいと思います。

内容は多岐にわたり、すべて理解している

という人は極めたいごくわずかな人だけで、

だいたいは自分の担当に関わる章は読んだ

という状況だと思います。

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