研究室の施設を充実させ、
マネジメント体制を整え、よく面倒を見て、
学生が多く成果を挙げるようになってきた。
そうしていくと
過去の自分よりも成果を挙げる学生が出てきます。
もちろん、その学生は優秀ではあるのですが、
その成果が出たのは
過去の自分が学生時代の時の環境に比べ
施設は整っており、資金も充実しており、
メンバーやマネジメント体制も良い状態だからという面もあるでしょう。
そして、その学生が自信を持って研究に励んでいるのを見て、
その学生が研究で成果が出たのは、
運が良かったから
環境が良かったから
そう思いたくなるでしょう。
そのような状況下で、
成果が出たのは環境のおかげと
指導員の口から言っていなくとも、
そういうのを言おうとする気持ちがあると
学生は感づいてやる気を失ってしまいます。
その学生が優秀であれば、
研究室の環境が良く、良く指導してくれたおかげで研究の成果が出たことは
わかっています。
ただし、自分が研究に良く励んだから、という想いもあります。
よって、多少自分が頑張ったからうまくいったという気持ちになります。
それに対して、頑張りを真っ向から否定するような言動や
嫉妬というのはその学生のやる気を大きく奪います。
その学生がそのままやる気があったらより成果が出てきたかもしれないですし、
博士課程に残ってくれるかもしれない。
より研究が進んだかも知れません。
優秀な研究者が教授になっても、
全国の研究室間でこうも研究の成果の量や質に差があるのは
指導員が学生をどれだけ上手くやる気を出させているのかで決まっているような気がします。
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