若い人は上の方から
改善提案を出せ!
現場改善を実施しろ!
と毎日のように言われると思います。
そもそも、頭の良い人たちが機械の設計や作業ルールを決めているから
そんな簡単に現場改善なんて出来ないだろ・・・
と思うかもしれないですが、意外とそうではないです。
というのも、その機械や作業ルールというのは完璧では無いからです。
なぜ?と思うかもしれませんが、
製造のための機械設計や作業ルール決めには時間の制約があり、
かつ、その作業場の状況は常に設備導入状況当時とは異なるからです。
言い換えると、
時間が無い状態で設備設計を行ってしまい、よく考えれば無駄な部分があったり
作業要領書の作成に時間を回せず、あまり効率の良くない作業方法が記載されていたり、
3年前はある作業法で問題なかったが、今は似たような装置があり、
それと操作が似ている部分があって混合してしまうミスがしやすい
など、機械やルールが不十分、環境変化に伴って効率の良くないところは必ずあるからです。
そして、設備を作る生産技術者も
誰でも使える完璧なラインを作ろう!
という意気込みよりも
使いやすいような作業方法はもちろん考えるけど
製品の不良率が少なくて、大量に効率的な設備を作る方に注力したい!
作業方法の細かい動きは現場の人に改善してもらいたい!
という風に考えている人もいるでしょう。
そのため、まだまだミスが起きうる作業場、
逆に言えば現場改善するチャンスはある作業場があります。
現場改善をすることで、それが実績になるので偉くなるために大切な要素です。
正直、現場にいる人が毎日同じことだけをしているのであれば
出世は年齢が高い順になってしまうのですが、
ここで現場改善を数多くすることで出世するチャンスがぐんと上がります。
ここでは、どのように方法で現場改善をするのがよいのか、
を書いていきます。
まず、現場改善と大きく構えないで2つのポイントを見つけます
①1秒でもいいので時間短縮できる場所
②ミスをしやすい場所
①は例えば、
20枚を積み重ねて数える作業を、積み重ねて高さを測って20枚と確認する作業にした
台車で物を運ぶルートが複雑なので床にガムテープでしるしをつけた
作業方法Aという方法より自分独自の方法にして作業時間を短縮した
などです。
なお、作業方法を変える場合は、
チームリーダー(会社によっては班長や組長)に
相談をしてみてOKだったら導入すべきです。
勝手に違う方法をやって不良品を出すのは大きなマイナスです。
②については、実は①と同じ部分を含んでいます。
この表示がわかりにくくて、別の物をセットしてエラーしてしまう
という現象を言い換えれば
表示が分かりにくくて異品を置き、エラーを発生させて対処する無駄な時間がある
となります。
よって、そのミスする頻度と対処する時間を調べれば
表示をわかりやすくしてミスをしなくなった、
ミスは1日に2回、1回ミスすると1分時間をロスするので
1日2分の時間短縮に相当する
と書けばよいのです。
工場には、似たような材料をいくつも置いてあるので
間違えやすい場所というのはどこの職場にも存在します。
また、単純な作業についてだけでなく、管理にも使えます。
機械を始動した時の、温度やガス量のチェックの時は
メーターの近くに規格を書いたシールを張ることで
チェックするときのミスを減らせ、かつチェックする時間を短縮できた
というようなことも可能です。
よし、わかった、さっそく改善して改善提案を提出しよう!
となる前に1つ用意してほしいことがあります。
それは
ストップウォッチを用意することです。
なぜ、ストップウォッチが?
と思うかもしれませんが、
作業方法の変更による時間短縮やミスを減らしたことによる時間短縮は
実際に測定したものでなくてはならないからです。
作業方法、こっちの方法にしたら早くなりからこっちにしてください!
と班長に言っても、
どれくらい早くなったの?
と聞かれます。
表示をわかりやすくして、このミスを減らせます!
といっても
そのミスはどんくらいの頻度で起こって、どの程度の時間を対処に費やすの?
と聞かれます。
チームリーダーと言っても、何十個もあるラインの全設備の作業方法にかかる時間を
知っているわけでないので、いきなり改善して改善提案を書かれても
具体的な数値が書いていないと良い改善なのか
勝手に素人が変えたむしろ改悪なのか
判断がつかないです。
具体的な数値で改善を示すには、その改善に貢献した時間を書く必要があります。
そのためにも、ストップウォッチが必要なのです。
ストップウォッチは100円ショップで買えますし、
無かったらキッチンタイマーでも問題ないです。
時間短縮方法がわかりやすい改善ですが、
現在は異品や欠品を防ぐのも極めて重要です。
現場の人のとってはなじみが無いかもしれないですが
異品や欠品というのはかなり大きなミスですので、
それを防ぐ改善提案も重要さをわかっているチームリーダーにとって喜ばれます。
毎日工場で同じような意味不明な部品を作っているとそのような感覚は
うまれにくいと思いますが、
異品や欠品は日常生活で言い換えると
買ってきた食材の中にねじ(異品)が入っていた
6個入りのお菓子なのに5個しか入っていなかった
くらいの大きなミスです。
そして、それが1回でも発覚すると
毎日同じようなことが起きているのでは?
と思われてしまい、大きな損害につながりかねないです。
たった1回のミスでも、そのようになってしまうので、
出荷する物が異品が混じらない方法や
勝手に抜き取って欠品が出ない方法を作ることは
とても重要になってきます。
1回このようなミスを犯してしまうと真因究明に
大人数と時間を費やすことになるので
どれくらいの寄与かはっきりわからないけど、事前にミスを防ぐ努力をした
というのも重要です。
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